エーザイ、中国で抗がん剤「ハラヴェン」の新薬承認申請を受理される

TOKYO, Aug, 05 2016 - (JCN Newswire) - エーザイ株式会社(本社:東京都、代表執行役 CEO:内藤晴夫)は、このたび、自社創製の抗がん剤エリブリンメシル酸塩(以下 エリブリン、製品名:「ハラヴェン(R)」)に関して、局所進行性・転移性乳がんに係る適応で、中国において新薬承認申請を行い、国家食品薬品監督管理総局に受理されたことをお知らせします。

今回の新薬承認申請に用いた臨床第III相試験(304試験)は、中国で実施したアントラサイクリン系およびタキサン系抗がん剤を含む2から5レジメンの化学療法による前治療歴を有する局所再発性または転移性乳がんの患者様 530 人を対象とした、エリブリンとビノレルビンの有効性および安全性を評価する、多施設共同、非盲検、無作為化、並行群間試験です。本試験において、エリブリン投与群は、対照薬であるビノレルビン投与群と比較して主要評価項目である無増悪生存期間(progression-freesurvival: PFS)を統計学的に有意に延長しました。本試験のエリブリン投与群において高頻度で確認された有害事象は、好中球減少、貧血、発熱、疲労・無力症であり、これまでにエリブリンの投与で認められた安全性プロファイルと同様でした。

近年、中国では乳がんと診断される女性が増加しており[1]、2015年には272,400人の女性が新たに乳がんと診断され、70,700 人の患者様が亡くなったと推定されています[2]。新たに診断された女性のがんのうち、最も多いものが乳がんであると報告されています[1]。

「ハラヴェン」は、ハリコンドリン系の微小管ダイナミクス阻害剤です。従来の作用機序に加えて、最近の非臨床研究において、腫瘍の血流循環を改善すること[3]、乳がん細胞の上皮細胞化を誘導すること、乳がん細胞の転移能を減少させること[4]など、ユニークな作用を有することが報告されています。本剤は、乳がんに係る適応で、2010年11月に米国で最初に承認を取得し、これまでに日本、欧州、米州、アジアなど、60カ国以上で承認を取得しています。

当社は、がん領域を重点領域の一つと位置づけており、がんの「治癒」に向けた革新的な新薬創出をめざしています。当社は、「ハラヴェン」の臨床的価値を高めることで、中国を含む世界のがん患者様とそのご家族、さらには医療従事者の多様なニーズの充足とベネフィット向上により一層貢献してまいります。

本リリースの詳細は下記URLをご参照ください。
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概要:エーザイ株式会社

エーザイ株式会社は、研究開発型のヒューマン・ヘルスケア(hhc)企業で、グローバルに研究・製品の開発・販売活動を行っています。エーザイは、神経・精神領域を含むインテグレーティブ・ニューロサイエンス、がん治療と支持療法を含むインテグレーティブ・オンコロジー、血管・免疫反応領域の3つの治療領域に活動を集中し、世界各地にある研究、生産、販売拠点を通じて、世界の患者様に貢献しています。エーザイ株式会社の詳細情報は www.eisai.co.jp をご覧ください。

[1]Lei F et al. Breast cancer in China. The Lancet Oncology, 2014; 15(7), e279–e289
[2]Chen W et al. Cancer Statistics in China, 2015. CA CANCER J CLIN, 2016; 66, 115-132
[3]Funahashi Y et al. Eribulin mesylate reduces tumor microenvironment abnormality by vascular remodeling in preclinical
human breast cancer models. Cancer Sci., 2014; 105, 1334-1342
[4]Yoshida T et al. Eribulin mesilate suppresses experimental metastasis of breast cancer cells by reversing phenotype from
epithelial-mesenchymal transition (EMT) to mesenchymal-epithelial transition (MET) states. Br J Cancer, 2014; 110,
1497-1505

 
 
Source: Eisai
セクター: バイオテック・製薬

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